ファイアパンチが教えてくれたもの

一昨日のことだ。

デパートへ買い物に行く道中、あまりの寒さに凍えていた僕は、考えごとをしていた。

自分が一体何者で、一体なんなのか…。

今日もどこかで名前も知らない主人公のストーリーが進行している。

そんな悩みの種の正体は、2016年の4月に連載が開始して、2017年のクリスマスに最終話の前の話が公開されて、2018年の正月ぴったりに完結したファイアパンチという作品だ!

ファイアパンチは復讐を題材に扱った作品に思いきや、その実、あまりにも複雑に入り組んだ「人格」が題材だったのだ!

その原因は2巻の最後くらいに出てくるトガタというキャラクターだった。

見る映画が無くなったので自分で映画を作り始めるトガタは、仲間が録画してきた燃えてる謎の男に一目惚れして、そいつを主人公に映画を撮り始める。

トガタに映画の主人公として仕立て上げられたアグニは、色々あって自分がファイアパンチというキャラクターなのかアグニという人間なのかわからなくなって、最終的に気が狂っていく!

 

ここで話は変わるのだが、バーチャルYouTuberをご存知だろうか?

バーチャルYouTuberはインターネットの中に存在する偶像であり、現実には存在しない架空のYouTuberだ。

しかしみんなも気づいている通り、バーチャルYouTuberを演じているのは現実の人間であり、喋っている内容を考えているのも人間だ。

バーチャルYouTuberに限らずアニメのキャラクター、ドラマのキャラクター、映画のキャラクター、その全てが「演技」をしている人間によって作られたもので、視聴者は自分に嘘をつくことで主人公に感情移入をしている。

 

それがファイアパンチだ。

トゥルーマン・ショーという映画の主人公も、「トゥルーマン・ショー」という映画の中のテレビの中で主人公として仕立て上げられて…頭が痛くなってくるのでこれ以上考えられないが、ファイアパンチはメタ的要素の強いすごい作品だ。

自分自身について考えさせられるシーンがいっぱいある。

特に僕が好きなセリフが、7巻の最後らへんの一連のやり取りと、

「自分が何者かは他人に評価され初めてわかるのです」という司祭様のセリフだ。ここですべてが回収された気がするぞ。

 

ここまでをまとめるとファイアパンチは高度なメッセージが仕組まれていてすごくかっこよくて魅力的な作品だということだ。特にファイアパンチのビジュアルはシビれるぞ。

しかし残念なポイントが一つある。

それは今月の1日にファイアパンチが完結してしまったことにより、月曜日の0時に更新されたファイアパンチを読んでモヤモヤしたまま寝て、翌朝もう一度読んでやはりモヤモヤするということがなくなってしまったことだ。

藤本タツキ先生の漫画はインディーズ時代にムリゲーとか艦蹴りとかあるのだが、それも面白いのでぜひ読んでほしい。

次回作は一体どんなものが出てくるのか楽しみだ。以上!